祖父との思い出の記

周囲から猛反対されたにもかかわらず

祖父はリンゴを栽培すると言いはり 山の方にりんごを植え

更に 土間、板の間、10畳ほどの畳の間のある小屋を作り 

風呂はドラム缶を利用しての手作りを外に

収穫が済み 雪が解け始める翌春の剪定時までは山を下りるが

それ以外は山に犬のタロウと住み始める

 

10月になると 私はお習字道具一式を持ち祖父のいる山へ向かう 

線路を越え 小川に沿って続く一本道を急ぐ

達筆の祖父から手ほどきを受け 毎年学校を代表して町の文化祭に出品する作品を

書いてきた

今年も選ばれるようにとその頃から練習を始めていたが 祖父が山に住むようになったので私が足を運ぶことになった

 

新聞紙を切り 半紙用のものを準備し 練習はもっぱら新聞紙

お清書用に半紙も用意していくが

 

夜になって 母が用意し持参したおかずと祖父手作りのどぶろくが飯台に並ぶ

私もちょこっと舐める

これが本当においしかった

上澄みだけほんの少しとって舐める

今のどぶろくと全く味が違う

寒かったけれど ドラム缶のお風呂に入りながら 星を眺め・・・・・

私の星好きはこのころからか